結び アイデンティティの変化と社会の崩壊
それらのなかで最も根底にあるのが、社会は単に人間が発明したものではない
これだ!
これめっちゃおもった。こういうの本当にいろんなところであるよなー
社会の形成が人間の心の形成に大きな影響を与えているというのは実感としても大きいなー。ここ言語とかコミュニケーションの形成とかも含めると面白いなーっておもっている。
救いは、本書で取り上げたますます精密な科学的所見を活用して、この才能を強化するところにある。じっくりと自己補正をすることで、祖先から受け継いだ対立に傾きやすい性質に逆らう能力が、人間にはある程度備わっていることがわかっているのは良い知らせだ。
本書に書いてあった事実を含め、自身が人間であることを認めて、バイアスだったり根源的特性をより深く知って向き合っていくことが大事なんだなあと改めて感じた。バイアスとかは周りではよく聞くけど、生物的に備わっている特性を聞くことって少ないので、そういう意味で本書は貴重だし、生物学の意義を感じる。
私たちの不運は、これまでも、そしてこれからもつねに、社会から不満がなくならないというところにある。社会はただ、不満の矛先をよそ者に向けるだけだ。
これほんとうにそうだよなー。
めちゃくちゃわかる
しかし、制限を不当に厳しいものと感じるのはよそ者だけだ。こういう理由から、アメリカのように個人主義を推進する社会と、日本や中国のように集団主義的なアイデンティティを育む社会──共同体とそこから与えられる支援との一体感のほうにより大きな重点が置かれる──はどちらも等しく、社会から差し出される自由や幸福を享受することができる
幸福感に大きな差異がないことは知っていたけれど、こうした形で説明されるのは面白い。
「個人のやりたいようにしていたらチームがバラバラになってしまう!」は一面的には正しいけれど、一面的には間違っているなあとここを見て感じた
自由と制限が等しく大切っていうのもその通りなんだよなあ